今岡が初ヘッドスライディング&決勝弾!
主役は開幕から調子の上がらなかった今岡誠内野手が、四回に左中間へ1号決勝弾を放ちました。六回には、珍しい豪快なヘッドスライディングも披露しました。安藤が抑え、フォードも打って、昨年から敵地・東京ドームで5連勝です。
  

今岡誠内野手
「状態の悪いまま金本さんの後ろを打つプレッシャーもある。調子が良ければプレッシャーも感じないけど、悪かったので…。ホームランを心のきっかけにして、心のゆとりを持ってあしたにつなげていければいい」
 
今季初のGT戦で放った今季第1号本塁打が、決勝弾となりました。悩んできた分だけうれしかったようです。周囲から復活を期待され、あえて自分でも積極的に復活の言葉を口にしてきました。復活できる保証はありませんでしたが、今岡はそれでも自分を信じました。苦しみ、努力したからこそ野球の神様が力を貸してくれたのでしょう。応援してくれた東都の虎党にも恩返しができたことだと思います。
 

同点の四回、先頭打者として高橋尚と対戦。カウント0-1からの2球目、外角への136キロ直球を引きつけ振り抜きました。

「開幕してから一番いい打ち方」と、力強くはじき出された打球は、バックスクリーン左へ突き刺さる勝ち越し弾となりました。
 
前夜までは、悪い流れにのみ込まれそうになっていました。金本の四球の後のチャンスで凡退するパターンが続いていました。岡田監督「ずっと(状態は)悪いよ」と突き放すような言葉を投げかけていました。今岡「自分のポイントにボールが来る前に打ってしまっている」と分析していたようです。それでも「シーズンに入った試合で修正していくしかない」と厳しい表情で話していたとおり、己の力のみで苦境を脱出しました。
 

打撃よりも三塁ベンチと球場全体を沸き立たせたのが、六回の走塁です。先頭打者として四球を選び出塁。続く鳥谷が左中間寄りに中前打を放つと、スタートを切っていた今岡「(ダイレクトで)捕られるかと思った」と一度はスピードダウンしながら再チャージ。そして三塁ベースに向かって、差し伸ばした右手から、頭から、本邦初公開のヘッドスライディングでした。
 
胸を泥で染めた闘志あふれるプレーが、ナインに伝わり、その後の追加点を呼び込みました。
 

秋には歓喜の輪の中で充実した顔で笑う自分がいる。そんなゴールを目指して。今岡誠が走りだした。

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